映える料理写真の撮り方や加工のポイントをプロが解説

美味しそうにみえる料理の写真の撮り方や選び方、さらに加工方法から加工する上での意識するポイントなどをプロのデザイナーが解説します。

Renton

デザイナーはカメラマンと違って撮る専門ではありませんが、メニューやパッケージなどに載せる写真の選定や加工までをおこないます。

どのような料理写真が美味しそうに見えるか、どういう加工をしたら映える料理写真になるかなどのノウハウはデザイナーとして働いてから身に付けました。

今回はその経験を踏まえて、映える料理写真の撮り方や加工のポイントをご紹介します。

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目次

【ポイント1】ハイライトを意識した料理写真にする

ハイライトとは、写真の最も明るくなっている部分のことです。

料理写真の場合、ソースの照りや、料理の油や水分が照明で反射する箇所がハイライトに当たります。

美味しそうな料理写真に見せたい場合は、ハイライトの量や面を増やすことを意識した撮り方や写真選びをする

なぜ、ハイライトの量や面を増やすと料理写真が美味しそうに見えるかというと、

Point

料理の水分や油に照明などの光が反射して、食材の水々しさや新鮮さ、油からくる料理のジューシーさなどが写真を通して伝わるから

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油分のないパサパサの肉や、水気がないしなしなの野菜などをみても人間は「美味しそう」と感じることは出来ません。

ハイライトは料理写真には必須ともいえるので、料理写真を撮る場合は、光を料理写真に当てて、水々しさやジューシー感が伝わる撮り方をおすすめします。

【ポイント2】暖色系を意識した料理写真にする

暖色系とは赤やオレンジなどの温かみを感じられる色味のことです。

料理は「火」を通したり温めたりする場合が多く、料理写真から温かみが伝わると食欲を推進させ美味しそうにみせることが出来ます。

また、暖色系と逆の青系統の冷たさを感じさせる“寒色系”という色味がありますが、寒色系は基本的に「食欲を減退させる色」とされています。

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寒色系から遠ざけるためにも料理写真の色味は暖色系にした方が良いです。

Point

全ての料理や食材を暖色系にするのはNG

食欲を減退させる寒色系を避けるために、全ての料理に暖色系がハマるかというとそうでもありません。

世の中には温める料理だけではなく、生野菜やアイスなど暖色系が逆効果になり得る場合もあります。対象の料理写真をしっかり見極め判断してください。

現代ではスマートフォンの加工アプリのほとんどで「暖色系」というフィルターが用意されているかと思いますので、スマホ撮影の場合はモードを切り替えるだけで対応できるかと思います。

Photoshopを使う場合は、「チャンネルミキサー」でM(マゼンダ)やY(イエロー)の値を少しだけあげることで暖色系を強めた加工が簡単に出来ます。

【ポイント3】彩度をあげた料理写真にする

彩度とは色の鮮やかさのことです。料理に置いてこの彩度も重要な要素です。

彩度が高いと、食材の新鮮さや料理の彩り感が写真を通して伝わります

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実際の料理でも彩りを意識してトマトやパセリなどを添えるて美味しそうにみせているのと一緒です。

彩度が低いくすんだ色は料理をまずそうに見せてしまうので、なるべく彩度の低い写真は使わない、もしくは必ずアプリやPhotoshopなどで料理写真を加工してください。

彩度は写真を撮った後でも比較的簡単に調整が出来ます。

加工アプリでも彩度をあげる機能はついている場合も多いですし、Photoshopでも色調補正から簡単に彩度を上げられるので試してください。

【ポイント4】コントラストをあげた料理写真にする

彩度と共に重要なのがコントラストです。

コントラストとは写真の明るい部分と暗い部分の差のこと

コントラストをあげるということはこの差を広げるという意味です。

コントラストに関しては、料理写真だけでなく、様々な写真にいえることですが、コントラストを上げて陰影の差を出すことで、料理写真が引き締まりよりプロが撮ったようなお洒落で映える写真になります。

Point

コントラストをあげることで食材の質感や、立体感を高めることができるためより実物感を伝えることができるようになります。

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コントラストも彩度同様に写真を撮った後でも比較的簡単に調整が出来ます

加工アプリでも大抵、彩度をあげる機能がついていたらコントラストをあげる機能もついている場合が多いです。

【ポイント5】背景を意識した料理写真にする

料理写真で切り抜き画像として使う場合を除いては、料理と同じくらい背景が重要です。背景はメインの料理を引き立てる重要な要素で、シーン(場面)なども同時に伝えられるます。

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背景を意識することでより料理写真を映える写真にすることが出来ます。

中でもおすすめなのが「俯瞰イメージ」です。

俯瞰で撮ることで料理の全体像をしっかり伝えられると同時に背景を簡単に装飾することが出来るためです。

Point

俯瞰アングルだと自分が管理する範囲を効果的に写真に収めることが出来る。

スプーンやフォークを置いたり、料理に使われている食材を置いて雰囲気を作ったり出来るだけでなく、移したくない邪魔な要素などは排除することができます。

俯瞰イメージは流行でもあり、お洒落な雰囲気にまとまりやすく、後で編集や合成なども比較的楽に出来ます。

料理写真を加工する際に気をつけるポイント

今までご紹介した通り、料理写真を美味しそうにみせるためにはいくつものポイントがあります。

できる限り、ポイント全てを網羅することがおすすめです。

せっかくハイライトは充分な量なのに彩度が低くて結果美味しそうではない写真になったり、暖色系の色味が上げられているのに、逆に彩度が下がっているなど、どこかのポイントだけクリアされていても美味しそうな料理写真にすることは出来ません。

もう1つのポイントは、食材や料理によって個別に加工する事

揚げ物の衣だけを暖色にして、付け合わせのサラダはもっと彩度をあげるなど、料理や食材によっては個別で加工することが望ましいケースもあります。

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プロの現場では各パーツごとに分けて色編集します

その場合はPhotoshopのクイックマスクモードを使った加工をおすすめします。クイックマスクモードなら選択範囲をぼかしながら作成することが出来るので自然に加工が出来ます。

映える料理写真の加工ポイントまとめ

映える料理写真の撮り方や加工のポイントをご紹介しました。

どうしたら料理が美味しそうに見えるかのポイントを理解さえしていれば、どういう撮り方をすれば良いか、どういう加工をすれば良いかが明確になるはずです。

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SNSなどにアップする前に一度、このポイントをおさらいして調整が必要な写真は、加工してからアップするのをおすすめです!

この記事のまとめ
  • ハイライトを意識した料理写真にする
  • 暖色系を意識した料理写真にする
  • 彩度をあげた料理写真にする
  • コントラストをあげた料理写真にする
  • 背景を意識した料理写真にする

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この記事を書いた人

Rentonのアバター Renton グラフィックデザイナー

制作会社でグラフィックデザイナーをしているRenton(レントン)です。
都内在中でデザイナー歴9年目です。
パッケージデザインからCI・VI、広告や販促ツール、Webやイラストなどを中心としたグラフィックデザインやトータルブランディングを仕事にしています。

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