Adobeから「Adobe firefly」という画像生成AIがリリースされました。
画像生成AIはこれまでいくつものサービスがありましたが、ついにクリエイティブツールの世界的シェアを誇るAdobeから正式リリースされた事で注目を集めています。
待ちに待ったAdobe社の画像生成AIです!
この記事ではAdobeから正式リリースとなった「Adobe firefly」の特長や現時点でどんなことが出来るのかなどの概要をまとめました。
こんなことがわかる記事です
- Adobe fireflyとは?
- Adobe fireflyの主な特長と他ソフトとの関連性
- Adobe fireflyでは商用利用は可能なのか
- Adobe fireflyができること
- Adobe fireflyで今後搭載予定の機能
これからの時代を大きく変えていく可能性がある画像生成AIなので是非この機会にAdobe fireflyに触れてみてください。
Adobeの画像生成AIであるAdobe fireflyとは?
「Adobe firefly」とはAdobe社が開発したAIによって画像を生成したり画像を加工するAIテクノロジーサービスのことです。
これまで「Stable Diffusion」や「midjourney」のように画像生成AIはいくつもありましたが、学習させる元素材の著作権問題などがあり本格的に使いづらい状況でした。
僕も正式リリースを心待ちにしていました!
Adobe fireflyの主な特長
Adobe fireflyの主な特長をご紹介します。
- Adobe社開発の独自の画像生成AI
- Adobe Stock内の著作権問題をクリアしているコンテンツのみを利用して学習
- 著作権をクリアしている素材だけを使って学習させる為生成された画像も商用利用可能
- Adobeソフト内で使用することも可能
- 画像だけでなくベクターなどさまざまな生成に対応
- 様々な追加機能を実装予定
Adobe fireflyの商用利用の詳細についてはこのあと詳しく解説します
他のAdobeソフトとの関連性
Adobe fireflyのAIテクノロジーはAdobeの他製品(IllustratorやPhotoshopなど)にも活用され始めています。
Illustrator
- テキストからベクター生成
- テキストによる簡単な説明で、色をすばやくカスタマイズ
- 画像内やアウトラインテキストのフォントをすばやく識別
Photoshop
- テキストプロンプトによる生成塗りつぶし
- 画像を任意の方向にシームレスに拡張
- 削除ツールを使用し大きいシェイプを背景コンテンツで置換
Adobe Express
- 入力したプロンプトからテンプレートを生成
Premiere Pro
- テキストのコピー&ペーストで、ラフカットの作成と調整
- 「スピーチを強調」により、気が散るバックグラウンドノイズを調整
After Effects
- AI技術でロトスコープ機能が向上
- After Effectsに3Dを読み込んで2Dと結合が可能
- 高度な3Dレンダラーを使用し滑らかなエッジや透明度などを実現
同じAdobeのサービスなのでシームレスにAI機能を活用していける為これまでのAdobeユーザーにとっても使いやすく、今後にも期待できます。
Adobe fireflyで生成されたコンテンツは商用利用可能(著作権問題なし)
Adobe fireflyで生成されたコンテンツは商用利用が可能(著作権問題なし)です。
安心して使える生成AIという事でアマからプロまで世界中の多くのクリエイターに使われるようになっていくことが予想されユーザー増加に伴いサービスの向上も大いに期待出来ます。
今後ますます利用者が増えていくはずです!
なぜAdobe fireflyは商用利用可能で著作権に問題無いのか
そもそもなぜAdobe fireflyだけ生成されたコンテンツを商用利用が出来るのでしょうか?
Adobe fireflyだけ生成されたコンテンツを商用利用が出来る理由はAdobe社が提供しているストックサービス「Adobe Stock」の中から著作権問題をクリアした素材だけAI学習に使用している為
Adobeのストックサービス「Adobe Stock」から著作権者がAIの学習データに使用することを許諾した画像とオープン ライセンスの作品、著作権期限切れになっているコンテンツのみを使用しAI学習しています。
Adobe Stockという巨大ストックサービスを持っているAdobeだからこそ可能になったのがAdobe fireflyということです!
「Adobe Stock」がどういうサービスなのか詳しく知りたい方はこちらのAdobe Stock(アドビストック)の使い方を現役デザイナーが解説を参考にしてください。
Adobe fireflyは無料で利用できるのか
またAdobe fireflyはブラウザで無料利用することが可能なので始めるハードルも低くおすすめです。
Adobe Fireflyを無料で利用する場合は月に25回までという回数制限がありますが、有料プランユーザーならば制限なしで利用が可能になります。
さらに高速での生成はコンプリートプランで月1,000件までとなっていますが、Adobe Fireflyの利用回数やクレジット数の追加購入などで制限を緩和することも可能です。
Adobe fireflyができること
Adobe社が開発した「Adobe firefly」では独自のAIテクノロジーにより様々なことが出来るようになっています。
テキストから画像生成
生成AIとして最もポピュラーな使い方としてテキストから画像を生成することが可能です。
上記の画像は「fantasy Nature」と入力しただけで生成されました!
テキストスタイルの生成
テキストプロンプトを使用してテキストに様々なスタイルやテクスチャーを施すことが可能です。
ベクターデータのカラーバリエーション生成
テキストプロンプトを使用してベクターアートワークのカラーバリエーションを生成することが可能です。
イラレでアウトラインだけ整えて配色はAIに任せるなどの使い方もできそうです!
生成塗りつぶし
ブラシを使用しオブジェクトを削除したり、テキストプロンプトによる新要素の合成などが可能です。
とにかく自由に画像を作り上げていくことが出来ます!
これらの機能の具体的な使い方はこちらのAdobe fireflyの使い方と現役デザイナーが実際に使ってみた感想で詳しく解説していますので参考にしてみてください。
Adobe fireflyで今後搭載予定の機能
「Adobe firefly」で2023年現在時点では上記の機能が使えますが、そのほかにも今後実装予定の機能もいくつもあるのでご紹介します。
スケッチから画像作成
シンプルな描画をフルカラーに変換してくれる機能が現在開発中です。
テキストからテンプレートを生成
内容を詳細に説明するテキストから編集可能なテンプレートを生成する機能が現在開発中です。
3Dから画像生成
3Dシーンを作成し、テキストプロンプトを使用して画像を生成する機能が現在開発中です。
テキストからベクター生成
詳細なテキスト説明からSVGデータ(ベクターデータ)を生成する機能が現在開発中です。
パーソナライズされた結果
独自のオブジェクトまたはスタイルに基づいて画像を生成する機能が現在開発中です。
Adobe fireflyの概要まとめと今後の展望
Adobeが開発した画像生成AI「Adobe firefly」はこれまでの生成AIの懸念点を改善した素晴らしいサービスです。
リリースされたばかりの段階でも使える機能や精度の基準は高く、今後AIの学習や追加機能の開発などが進んでいけば「Adobe firefly」を活用するのが当たり前の時代になっていきそうです。
今のうちからAIを使いこなせるように慣れておくのは重要かもしれません!